初心者の野鳥撮影のデジタルカメラの設定

ミサゴ ノウハウ
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野鳥撮影で、納得のできる野鳥の写真を撮るためには、デジカメ(デジタルカメラ)の設定は重要です。でもデジカメには色んな設置モードがあって迷いますよね。初心者ですとオートで撮影しがちですが、それでは思い通りに野鳥を撮影することができません。

そこで今回は、野鳥撮影に最適なカメラの設定について紹介します。基本的な情報を頭に入れて設定することで、納得のいく野鳥写真を撮ることができます。

ちなみに私の野鳥撮影のオススメの設定モードは、シャッタースピード優先モード(Sモード or Tvモード)です。

綺麗な写真を撮るためのデジカメの基本情報

綺麗な写真を撮るためには以下のデジカメの基本情報を頭に入れて置きます。

  • ISO感度:低いほど綺麗な写真になる傾向
  • シャッタースピード:速いほど手振れと被写体ぶれが抑えられる
  • F値:F値が低いほどボケ味が大きくなる、F値が低いほどISO感度を低くできる
  • ホワイトバランス:設定によって写真の色目が決まる

ISO感度はなるべく低めに

ISO感度はデジカメのイメージセンサ(被写体の光を捉えるセンサ)の感度のことです。設定値が高いほど光を捉える感度が上がります。ただしISO感度が高いとノイズが多くなり、画質が低下します。

一般的にはイメージセンサが大きいほどISO感度のノイズ耐性に強く、同じ大きさのセンサの場合は画素数が少ないほどノイズが起きにくくなる傾向にあります。

ただしイメージセンサの種類や技術の進化によってもノイズ耐性能力が違うため、一概に大きさや画素数だけで説明できない部分もあります。

高級なデジカメは値段が高い分、ISO感度を高くしてもノイズに耐えられるイメージセンサが使われている傾向にあります。あくまで傾向ですが。

それでは野鳥を撮影する際には「ISO感度をなるべく下げればいいのか」といえば、そうではありません。暗い場所でISO感度が低すぎると、適切な明るさにしたい時に、シャッタースピードが上がりません。

シャッタースピードはなるべく上げておく

野鳥撮影の際にはシャッタースピードは上げた方が、手振れや被写体ぶれが起きにくいです。

野鳥は動く被写体です。とくに小鳥はちょこまかと動くため、シャッタースピードが遅いと被写体ぶれを起こしてしまいます。

また野鳥の飛び立つ瞬間や羽ばたき、水の中に突入する瞬間など、一瞬の写真を撮影にはシャッタースピードを高速にしておく必要があります。

それではシャッタースピードを最高速にしておけばいいんじゃないか?と思いますが、そう単純ではなく、シャッタースピードを上げすぎると写真が暗くなる傾向になります。これはシャッタースピードが速すぎて十分な光の量がイメージセンサに届かないためです。

暗い場所では、写真が暗くなりすぎて被写体が黒いという最悪の写真となってしまいます。

ISO感度を上げれば明るく写すこともできますが、今度はISO感度を上げたことによって画質が低下するというジレンマに陥ります。

シャッタースピードは、野鳥の動きに合わせて、ISO感度とF値のバランス、露出を考え、最適なスピードに設定する必要があります。

私の場合は、野鳥撮影の際には初期設定としてシャッタースピードを1/2000~1/3200秒に設定しておくことが多いです。ISO感度とF値はオートにしておき、後は明るさや野鳥の動きに応じてシャッタースピードを微調整しています。

F値はそれほど考えなくてもOK

私の場合、野鳥撮影の際にはF値はオートにしているので、F値はそれほど気にしていません。

F値とは絞りのこと。F値が低い(開放)ほどセンサに届く光量が多くなり、F値が高い(絞る)ほど光量が少なくなります。

F値を低くすると光量が多くなるため、ISO感度を低くしてもシャッタースピードを上げやすいです。

またF値が低いほど被写体の周りのボケ味が大きくなるので野鳥を際立たせることができやすいです。ただし被写体の野鳥の手前や後方にいる野鳥もボケるので、周りの野鳥もくっきりと写すためにはF値を高くするとよいです。焦点距離の関係でもボケたりするので一概には言えませんが。

F値はレンズによって限界があります。私が持っている超望遠レンズM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISは、最低F値は100mm(35mm判換算200mm)で5.0、400mm(35mm判換算800mm)で6.3です。F値は5.0より下には設定できません。

レンズのF値は低いほど、ISO感度の数値が低くてもシャッタースピードを上げることができます。

ホワイトバランスの基本設定は太陽光かオートで

ホワイトバランスの設定によって写真の色が変わります。野鳥撮影の時は、朝や昼間の明るい場所での撮影が多いので、太陽光かオートに設定しています。

曇りの日や木陰などで写真が青味を帯びるときには、日陰や曇りのモードに設定すると青味が解消されます。

ミラーレスカメラはファインダーや液晶モニターで写真の色味を確認できるので、写真を撮りながら色味を確認しつつ納得できるモードに設定するとよいです。

オススメの設定モードはシャッタースピード優先でISO感度はオート

野鳥撮影の際の私の今のところのオススメの設定モードは「シャッタースピード優先モード」です。ISO感度はオートに設定しておきます。

「シャッタースピード優先モード」では、ダイヤルなどでシャッタースピードと露出を簡単に設定することができます。

また「ISO感度」がオートなので、シャッタースピードと露出に応じて、F値とISO感度が自動で設定されます。シャッターチャンスが短い動きのある野鳥の撮影では大変便利です。

野鳥を発見してからF値とISO感度をイチイチ設定していると、その間に野鳥はいなくなってしまいますので。

シャッタースピード優先モードの欠点と写真が暗くなる時の解消方法

シャッタースピード優先モードの欠点は、暗いところではISO感度の限界を超えることがあり、撮った写真が暗くなってしまうところ。

撮ったときに写真が暗くて、思わずエッ!?となることがあります。

デジカメの機種によって常用ISO感度が定められています。ISO感度がオートの場合、通常設定では常用ISO感度の数値を超えないように設定されているようです。露出(明るさ)に合わせてISO感度の数値は変化するのですが、暗い場所でISO感度の数値が限界に達すると、ISO感度を上げることができないため、露出を明るくできず写真が暗くなります。

私のミラーレスカメラのOM-D EM5 MarkⅢの常用ISO感度は6400。ISO感度6400以上は上がらず、後は写真が暗くなります。

下の写真が、シャッタースピード優先モード、シャッタースピード 1/1250秒、F値オート、ISO感度オートで撮ったウソの写真です。

Sモードで撮ったウソの写真

この時、ウソは初撮影で大喜びしながら撮影。ファインダーで表示されるウソの写真は適度な明るさでしたが、撮れた写真は上のように暗い写真で焦りました。

この時、ISO感度は6400、F値はこのレンズ限界値の6.4。ISO感度が6400よりも上がらないので上のような写真となったわけです。

手動で露出を明るく出来ずに写真が暗くなくなった場合は、シャッタースピードを落とすとISO感度の数値が下がり、手動で再び露出を明るくすることができます。またはAモードに変更するのもアリです。シャッタースピードが低速になるので手振れや被写体ぶれには注意が必要です。

下のウソの写真は、上の写真のウソでポイントも同じ。急いでシャッタースピードを1/500秒まで下げた結果、明るい露出に出来きました。ISO感度は5000になってました。

Sモードで撮ったウソの写真

まとめ

野鳥撮影の際のオススメの設定モードはシャッタースピード優先モードです。

野鳥は動きものなのでシャッタースピードはなるべく速いのがオススメ。ただしISO感度が高いと写真の画質が悪くなるので微調整してください。

また暗い場所ではシャッタースピードが速すぎると露出が明るくならないのでご注意を。

ま、とりあえずあまり考えすぎず、色んな設定でパシャパシャ撮るのも大事です。

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